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いつも遠くから眺めていた・・・

「まったく、このブヨブヨの体で告白してもどうせフラれるに決まってる」

28歳になるサトミさんは、同じ職場のKさんに想いを寄せていました。なのに、このお腹ときたら。等身大の鏡の前でサトミさんはつくづく自分が嫌になりました。

スイーツに夜中の過食、自堕落な食生活がたたって25歳を過ぎた頃から急に太り出し、お腹はぷっくりするわ、二重あごになるわで、さすがにこれじゃいつまで経ってもお嫁にいけないはずだわ、と出るのはため息ばかり。

痩せるにはやはり摂取カロリーを減らすしかありません。<そうなると究極のファスティング(=断食)をやるしかないか>。サトミさんは一大決心をします。

しかしいきなり、何日もファスティングというわけにはいきませんから、まず週末ごとにプチ断食をやることにしました。


そしてなんとか1カ月、湧き上がる食欲を抑えながら、週末断食をやっていると、確かに体重を3キロほど落とすことができました。

便秘も解消でき、気になっていた二重あごのフェイスラインも心なしかすっきりしました。このまま頑張ってやりきれば5キロ、10キロ減も夢ではありません。

ファスティングで長年身体に溜め込んでいた老廃物や毒素を出し切ると、気分も爽快です。やっぱり溜めてちゃダメ、出さなきゃ、とサトミさんは排泄の大切さをつくづく思い知ることになります。

そして同時にこんなことも思いました。 汚れた部屋も断食と同じで、掃除して余分な物を出せば、気分も晴れ晴れするにちがいない。

サトミさんの部屋は友人から汚部屋とからかわれるほど、洋服やら読みかけの雑誌、お菓子の食べ残しが部屋中に散乱し、足の踏み場もないほどでした。

クローゼットにも買い集めた洋服やブランド品が窮屈に押し込まれていました。

しかし不思議なことに、ファスティングで物欲までも削ぎ落されたのか、なぜかそうしたものにあまり魅力を感じなくなっていることに気がつきました。

痩せたボディに、以前のサイズの洋服はもう用なし。本やDVDや不用品はもう処分しよう。部屋をキレイに片付けると運気がアップするという。この際だから、汚部屋もファスティングしよう、とサトミさんは思いました。

サトミさんは、ゴミと買取り品とを仕分けし、できるところから少しづつ片付けていきました。

すると、いままでどんよりとして部屋の空気が清涼なものに変わり、部屋のいたるところに清潔な空間ができました。キレイさっぱりして、心も晴れました。

今や、輝けるこのスレンダーボディがブランドよ、とサトミさんは鏡の前でポーズを決めます。

いつもマンションの窓から見ていた、夕暮れの海岸で肩を寄せ合うカップル。

心も体からも、余分なうっとうしいものは全て捨てた。

運気がアップして、もしかしたら、ステキな人にめぐり逢えるかな、とサトミさんは思いました。


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