ボディ・ブラッシュ・アップ



しょうが


お腹に悪玉菌を増やしていませんか!

腸は身体の中でもとくに重要な器官で、ここに免疫系の大部分が集っています。
食べ物にはたくさんの菌や有害物質が付着しています。そうしたものから身を守るために、腸にはリンパ球や免疫細胞が多数存在し、免疫システムが充実しています。

腸は蠕動運動により、食べ物を消化・吸収し、残渣物は糞便となります。そのおよそ8割が水分、2割が固形物で、固形物の半分以上は腸内細菌といわれます。

糞便1グラムに約1兆個の細菌が棲みついていますので、滞留便100グラムには100兆個の細菌が棲息、その種類は500種以上といわれます。

現代人は、肉食や暴飲暴食、さらにストレスで腸内に大腸菌やウエルシュ菌などの悪玉菌が繁殖しやすく、腸内細菌のバランスが崩れがちです。また加齢や薬物、感染などで善玉菌が減少し、腸内に悪玉菌が増殖して腐敗産物が多くなります。

そのため便秘になると、腸内に滞留していた発がん物質が直接腸管に障害を与えて大腸性疾患を引き起こしたり、粘膜を通じて血中に移行して感染症やアレルギー、自己免疫疾患などを招くおそれがあります。


お腹をブラッシュ・アップしましょう!

赤ちゃんの腸内にはビフィズス菌のような善玉菌が多く存在します。しかし、加齢とともにそうした善玉菌は減り、ウエルシュ菌のような悪玉菌が増え、アンモニア、硫化水素、アミン、インドールなどの腐敗産物を生成し、便臭も強くなります。

お腸の掃除、あるいは消化機能を休息させるために、古来より伝統的に「絶食」や「断食」が行われてきました。

近年、断捨離という言葉が流行りました。身の回りの不要な物をきっぱりと捨てる、執着心を解き放つ、ということですが、「断食」はまさに長年お腹に溜め込んできた滞留便など残渣物の大掃除、お腹の断捨離、ということがいえます。

とはいえ、忙しい現代人にまとまった期間の「断食」は中々難しいかも知れません。現在、ファスティングという短期断食を試す人々も増えています。週末だけの人参やりんごジュースによるプチファスティングで胃や腸を休ませるのもいいでしょう。


お腹に良い物を摂りましょう!

「腸内浄化」には、腸内の有用菌を増やして免疫力を高めるという意味合いもあります。
腸管免疫は腸内細菌がいないと働きませんが、肉食では、悪玉菌の大腸菌やウエルシュ菌が増え腸内に腐敗物質が作られ、免疫力が低下していきます。

また「腸は第2の脳」ともいわれ、脳が腸に影響を及ぼすとされています。若い人でも疲労やストレスが多いと善玉菌が減り、老人と同じような腸内環境になります。

腸内細菌に最も大きな影響を与える要因は、食事、ストレス、加齢の3つです。つまり、人は年齢を重ねるにつれ、腸内環境の悪化が避けられないということです。

腸内に充分な善玉菌が棲みついていると腸管免疫が活性化し、さらに善玉菌も増加するというプラスの循環が生じます。ふだんからお腹に良い物を摂り、腸内環境を整えましょう。

便秘になると肌荒れや不快感によるイライラでストレスが生じます。腸内環境の悪化は肌にも影響します。エイジングケアのために、まず体内をキレイに、お腹美人を目指しましょう。