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魚類、大豆など日本型食生活がコレステロール低下に効果
日本型の食生活がコレステロールを低下させるとして米国で盛んに研究が進められている。特に大豆のイソフラボンや魚類のω(オメガ)3多価不飽和脂肪酸などが有効であるとしてその機能性に着目。先頃、米国食品医薬品局(FDA)は大豆プロテインのコレステロール低下作用に対し、「心臓への健康」表示を認可する意向を示した。米国では今後こうした「コレステロール低下」による心臓疾患の軽減を狙ったfunctional foods(機能性食品)の相次ぐ登場が予測される。
大豆イソフラボンを定期的に摂るとコレステロール値が10%低下
昨年11月に米食品医薬品局(FDA)は大豆プロテインを含む食品に「心臓の健康に効果的」といった内容のラベル表示の認可を与える意向を示し、食品製造業者に表示についての公開コメントを求めた。これは大豆プロテインがコレステロール値を低下させ、心臓病の危険性を軽減することを認めたもので、効果を得るためには1日に最低25gの大豆プロテインを摂る必要があるとした。 こうした経緯について米国での健康医療機関であるMayo Clinicは先頃次のようにまとめている。「アジア諸国は欧米と比べ心臓疾患が少ない。両地域にある大きな違いは食生活で、中でも専門家が注目したのがアジア諸国で食べられる大豆の多さ。大豆にはisoflavone(イソフラボン)と呼ばれる物質が含まれ、これがコレステロール値を制御する働きを示すと考えた」。1998年に行われた研究では大豆のisoflabone(イソフラボン)を定期的に摂るとコレステロール値が10%低下するという結論に達したという。 米国ではこうしたコレステロール低下による心臓病の危険性軽減を目的とする機能性食品は以前にも登場している。昨年2月半ばにシリアル製品で知られるケロッグ社が溶解性食物繊維サイリウム(オオバコ)を配合した商品に、「心臓病の危険性を低下させる」旨のラベル表示を申請、FDAの認可を得た。研究ではコレステロール値の高い患者にサイリウムから取った溶解性食物繊維を1回1.7mg、1日に4回与えたところ総コレステロールが5%、「悪玉」コレステロールが9%低下したという。 コレステロール過多による心臓疾患を免れるためには、大豆プロテインや溶解性食物繊維を上手に食生活の中に取り入れていくことだ。前述のMayo Clinicは「溶解性食物繊維は、りんごやレンティル(ヒラマメ、レンズマメ、ヘントウといった地中海沿岸産の豆科)に豊富に含まれる。体のコレステロールを制御する働きを持つ。豆類の他にはかんきつ類果物、にんじん、オーツなど。米食品医薬品局(FDA)が「低不飽和脂肪と低コレステロールの食事に組み入まれれば心臓病の危険性を低下させる」という文章のラベル記載を最初に認めたのがオート麦やそれを含む製品だった」としている。 魚と野菜、「コレステロール低下」では魚に軍配
この他、米国で「コレステロール低下」で大豆プロテインや溶解性食物繊維以外に注目しているのが魚類。
魚に含まれるω(オメガ)3多価不飽和脂肪酸が、血中脂質(トリグリセリド)濃度低下に関わっていることを研究者たちは指摘している。
「1997年に発表された研究報告では、生活スタイルは似通っているが食生活が全く違うアフリカの二村(40マイル離れた)を調べた。一方は魚中心の食事を摂り、また他方は野菜中心だった。この結果、魚中心の村が野菜中心の村に比べ、コレステロール値が低かった」(Mayo Clinic)という。現在、American Heart Association(米国心臓病協会)は、週2〜3回魚料理を食べるよう薦めている。
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