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緑茶やコーヒー、糖尿病予防で有用性
脳の老化防止などブレインティーの役割も

4月20日付けの朝日新聞で、文部科学省の大規模追跡調査で、緑茶やコーヒーが糖尿病予防に有用であることが分かったと報じている。 現在、糖尿病の発症人口は全国で推定1,370万人といわれている。日頃、馴染みの深い飲料ではあるが、はたして糖尿病予防の有用性は本物なのか。

40歳-65歳の男女1万7,413人を対象に調査

同紙によると、調査は、大阪大の磯博康教授によるもので、ガンや糖尿病、心臓病に罹患していない40歳-65歳の男女1万7,413人を対象にした。途中5年間で444人が糖尿病を発症したが、追跡調査の結果、緑茶を1日6杯以上飲んでいる人は、週1杯未満の人に比べ糖尿病の発症が33%少ないことが判ったという。
また、コーヒーについては1日3杯以上飲む人は、週1杯未満の人に比べ糖尿病の発症リスクが42%減少していることが判ったという。

コーヒーの糖尿病予防効果については、これまでにも幾つか報告されている。 American Diabetes Associationの63回ハーバード大学公衆衛生会議では、ハーバード大学の研究グループが、10万人以上の男女をおよそ20年間に渡って調べた 調査を報告しているが、コーヒーを多く飲むグループは1日2杯未満のグループに比べ、糖尿病に罹る 割合が半分になることが分かったという。ちなみに、男性の場合、1日1〜3杯では糖尿病の危険性が7%低下、4〜5杯だと30% 低下、6杯以上では50%以上低下することがわかったという。

糖尿病の推定人口は日本で10人に1人の割合といわれ、合併症などのリスクを考えると早急な 対策が必要とされる。今後高齢化人口の増加に伴い、アルツハイマー病の発症が増えることが懸念 されているが、糖尿病の発症を促す食生活はアルツハイマー病も併発する可能性が高いという研究報告もある。

シカゴの研究グループによるもので、シカゴ在住で55歳以上の修道女を対象に 6年間追跡調査を行ったところ、151例のアルツハイマー疾患が発生しており、 研究者の計算では、糖尿病の場合だとアルツハイマー発症の危険性が65%高い という結果が出たという(Neurology誌'04/5月号)。

緑茶やコーヒーは馴染みの飲料だけに、糖尿病などの生活習慣病のリスク軽減に有用であることは朗報といえるが、こうした飲料について、ブレインティーとして役割も最近注目されている。
緑茶が脳の老化防止に有用であることが、American Journal of Clinical Nutrition'06/2月号で報じられている。 東北大学研究者グループによるもので、70代以上の被験者1,003人以上を対象に緑茶摂取と脳の関連を調べたところ、1日に2杯以上飲んだ場合、認知力障害の危険性が半分になることが分かった。ただし、メカニズムまでは不明という。

コーヒーについても、以前Radiological Society of North America学会で、 University Hospital Innsbruck研究者グループが、26〜47歳の健康体 被験者15人を対象に研究を実施。被験者の半数にカフェイン100mg(コーヒー、 カップ2杯に相当)、残り半数にはプラセボを与え、その20分後に短期記憶機能を 司る前帯状皮質の活動を調べたところ、プラセボグループと比べ、カフェイン グループは前帯状皮質の活動が大幅に増大したことが分かったと報告している。

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