先月、問題が浮上していた、厚労省公表の不適格データの件をサンテレビニュースが分かり易く報じている。
厚労省はこれまで、「2回・3回接種者で接種した日時を覚えていない者」を「未接種者」に入れ、陽性者数のデータとして公表していた。
こうしたデータだと、未接種者のほうがより多くコロナに感染し、接種者はワクチンの感染予防効果があるかのような印象を与えてしまう。
しかし、今回修正されたデータでは、「2回・3回接種者で接種した日時を覚えていない者」を「接種歴不明」に分類したため、未接種者の数がより正確に把握できるようになった。
下記のデータは4月11日より修正されたものだが、人口10万人あたりの新規陽性者数をみると、「30〜39歳」では未接種者と2回接種者とはほぼ同一、ワクチンを打っても打たなくても感染防止に変わりはない、ワクチンに感染予防効果は無いに等しい、という状況になっている。
さらに、「40〜49歳」「60〜64歳」「65〜69歳」「70〜79歳」に至っては、2回接種者のほうが陽性者数で未接種者を上回り、「ワクチンに感染予防効果なし」という有り様で、逆に「ワクチン接種で感染しやすい」というような、接種者には信じ難い状況になっている。
こうした点について、厚労省のデータ不備を指摘した小島勢二名誉教授(名古屋大学)は次のように語る。
「2回目接種者の感染予防効果がマイナスになっている。マイナスになったということは、感染しやすくなってしまったということ。デンマークとかイギリスでもそういうデータが出ている。帯状疱疹が増えているが、免疫が下がった時の一つのサイン。そういうことを考えると場合によっては免疫がワクチンによって下がってきているのかもしれない」。
「ワクチン2回打てば元の生活に戻る」。確か、政府、大手新聞やNHK、ワクチン推進派医師らは声高にそう言い、ワクチン否定派を陰謀論者と嘲笑していた。
しかし、実情はどうか。ADE(抗体依存性感染増強)により、2回接種者の免疫低下はさらに時間の経過とともに露わになっていくことであろう。ワクチン接種により元の生活以下になりさがったと、彼らが悲嘆に暮れるであろうことは目に見えている。
ワクチン接種を促すために故意に印象操作か
さらにもう一つの不適格データ。厚労省作成のパンフに記載されている10〜20代(男性)の「心筋炎・心膜炎が疑われた報告頻度の比較」のグラフ。「これをみると、ワクチンを打ったほうが安心だという印象を受ける」と宮澤大輔院長(みやざわクリニック)。こうした厚労省の印象操作について、昨年12月からtwitterで警告し続けてきたという。
問題なのは、「リスクを知りたいのに比較対象にならないものを並べている。そもそもワクチンを打った場合とコロナにかかった場合とで比較することが問題。グラフを高く見せようといろいろくっつけて誇張しているような印象を受ける」(同)。
実際には、「ワクチンを受けずに心筋炎になる確率は(当時)4人しかいない。数千万人中4人しかいないわけで、非常に低いものになる」(同)。
そこで、心筋炎・心膜炎の発症について、「ワクチンを受けた場合」と「ワクチンを受けなかった場合」とでグラフを作成した。こうするとどちらがリスクかは一目瞭然で、ファイザーでは「ワクチンを受けた」ほうが「受けなかった」ほうの82倍、モデルナに至っては215倍という高リスクを示すものとなる。
これでは一体、何のためにワクチンを打つのかわからない。わざわざ、心筋炎・心膜炎発症というリスクを経験するために打つとでもいうのだろうか。否、コロナ感染予防のためといっても先述したように、接種者のほうが逆に陽性率が高くなっている。
今回、指摘されたデータについては、現在も厚労省のHPにも掲載されているが、厚労省は今後も訂正や削除を行う予定はないという。