HOME > バックナンバー > 10/5月記事
米国最新栄養療法の潮流〜「病気を癒すのは薬ではなく食事」 2010年5月23日(日)、TOKYO YOGA青山で、食のドキュメンタリー映画「フード・マタース/〜食に隠された秘密!」が上映された。世界有数の栄養学者、自然療法医、科学者、医師、医学ジャーナリストたちのインタビューを中心に構成され、病気を癒すための最新の栄養療法の潮流として話題となっている。
一体、医師たちは病気を癒すための栄養学を学んできたのだろうか?
2009年、「フード・マタース」はDVDで発売されるや、オーストラリア、アメリカ、ニュージーランド、など欧州各国で、最初の3ヶ月で6万部のセールスを記録した。
映画のテーマは次のようなことだ。 「フード・マタース」は随所で、治療に主軸を置き、予防をないがしろにしてきた現代医療を痛烈に批判、西洋医学の限界、製薬・食品企業と癒着した医療業界の闇を鋭く突く。
主な登場人物は以下の通り。 長年の不摂生から、慢性疲労や鬱病症状に 今回、「フード・マタース」の日本語版DVD完成を記念し、監督でオーストラリアのサイエンス&栄養コンサルタントのジェームス・コフーン氏と、同じくオーストラリア出身のビジネス&栄養コンサルタント学士ローレンティン・テン・ボッシュ氏が来日し、試写会とトークイベントをおこなった。
そもそも栄養士であるこの二人がなぜ映画製作に挑んだのか。
2003年、ジェームスの父親のロイは、長年のストレスと西洋スタイルの食事から、慢性的な疲労、さらに鬱病を抱え、重篤に陥る。
医師は抗うつ剤をはじめとする大量の薬を処方するが、一向に改善されず、病状は悪化の一途を辿るばかり。 カロリー栄養学ではなく、食物自体の酵素や栄養成分の複合作用を学ぶ ロイの病気を改善すべく、二人はカリフォルニアのGlobal college of Natural Medicineで栄養学を学び直す。そこで、従来の栄養素とカロリーの概念をベースにした栄養学ではなく、食物のもつエネルギーや酵素の概念に基づいた栄養学、食による栄養療法を学ぶ。そこから、食物の栄養価の劣化、食品添加物、薬剤への依存など現代社会に潜む病気の根本原因に気づく。
二人はロイに栄養療法を奨める。しかし、ロイは半信半疑で、耳を傾けることはなかった。 ジェームスとローレンティが会見した世界の栄養学の第一人者たちは、不適切な食事は健康を蝕み、正しい食事、サプリメント、デトックスは慢性病を癒すと主張する。 医師や医療従事者は医師免許やその他の免許を取得するまでに専門的な勉強を行ない、厳しい試験をパスしているのは各国共通だが、その過程で食事の重要性を学ぶ時間や科目がほとんど削られ、どのような食事が病気を防ぐのかを学んでいない。それこそが現在の医療の抱える最大の問題点、とジェームスとローレンティは指摘する。 我々が健康を保つのに必要なことは、まず栄養状態を整え、良質な水を摂り、食事の50〜80%を生きた酵素が摂取できる野菜やフルーツを中心とした生食にすることだ、とまとめた。
|
. |
Copyright(C)GRAPHIC ARTS CO.,LTD. All rights reserved.
|