ボディ・ブラッシュ・アップ

健康大陸.com > BODY BRUSH UP > ヨガで若返り〜3つのポイント

ヨガといえば柔軟性を最大限に活かすポーズを思い浮かべる人が多いと思います。また、ストレッチとの違いがわからない、という人も少なくないようです。

ヨガのアーサナとストレッチとの違い

ヨガのポーズのことをアーサナ(体位法)といいますが、実際にアーサナをとってみると、いわゆるストレッチとは全く違うものであることがわかります。

ストレッチとの最大の違いは呼吸法とともに行うという点にあります。呼吸法を伴わないストレッチであっても、ある程度の若返り効果は認められていますが、呼吸法の最大の利点は自律神経の調整ということにあります。

現代人はストレスでこの自律神経のアンバランスが生じがちで、うつなどの精神疾患を招きがちですが、ヨガは呼吸法とともに行うため、メンタルの健康にも良い作用を及ぼすという利点があります。

体の柔軟性と肉体年齢はある程度比例しています。「生まれつき体が硬いんです」という人もいますが、生まれる時は誰もが母親の狭い産道を通り抜ける柔軟性を持っています。

それが生活習慣や食事、運動習慣などにより、だんだんと硬くなる。あるいは関節そのものが骨格として固定化されていきます。いつまでも赤ちゃんのようにフニャフニャしていても生活に支障がありますし、強固な骨格を作り上げていくことは正常な成長です。

「糖化」と「酸化」が老化の促進因子

私たちの筋肉や脂肪、血管といった全身の組織を構成する重要な物質「コラーゲン(たんぱく質)」が硬くなると老化が促進します。 コラーゲンが硬くなるというのは、具体的にはコラーゲンの糖化です。この糖化をAGEといいます。

AGEはAdvanced Glycation End Productsの略語で、後期糖化生成物と訳されます。糖化は酸化と同様、肌や体を老化させる「エイジングファクター」であることが明らかになっています。

糖化は食事によって摂取した糖(砂糖、米、小麦、果物)とたんぱく質が結びつくことで、糖化したたんぱく質が生成され体内に蓄積するという現象です。

骨で糖化が進むと骨が脆くなり、目で糖化が進むと視力が低下し、皮膚で糖化が進むとくすみやシワの原因となります。また血管にもコラーゲンがありますから血管でも糖化が起こります。糖質をある程度制限する食事が望ましいとされるのは、血糖値のコントロールのためだけでなく、糖化を避けるという点にもあります。

しかしストレッチを行うと糖化の起こった部分であっても、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった肌や筋肉の弾力やハリのもととなる繊維芽細胞を活性することがわかっています。

そのためストレッチをすればするほど糖化して硬くなった細胞や組織も新しいものと生まれかわりやすくなるというメカニズムです。ストレッチをすればするほど糖化していた組織であれ適度な刺激で生まれかわるのです。これを理解しただけでも、まずはストレッチからはじめてみたくなりますね。

また血管に関してはさらにすごいメカニズムがわかっています。血管には縦に伸ばすと柔らかくなるという性質があり、例えば上下に伸びをするような簡単なストレッチであっても、血管は柔らかくなるのです。

血管が柔らかくなり血流が促進されると、血管の壁からプロスタサイクリンという成分が放出され、この成分がさらに血流を促進させるということが分かっています。


ふだん意識しないインナーマッスルを活性

さらにヨガではこのストレッチに呼吸法が加わります。そのため肺や横隔膜といった呼吸器系や、腸腰筋・骨盤底筋といった普段意識できていないインナーマッスルまで活性させてくれるのです。

例えば、片脚で立つバランスのポーズなどは、普段しない動きであるため、普段使うことのない筋肉まで刺激されます。

お腹だけでなく腕や指をねじったり、逆さになってみたり、アーサナにはいろいろなポーズがありますが、まさに「全身」をくまなく刺激する効果があるのです。ちなみにアーサナは8千種類以上あるともいわれていますが、どのアーサナも頭の先から足先まで全身をくまなく使います。


ヨガ、若返り効果の秘訣

筋肉や臓器をアーサナで活性
筋肉や臓器をアーサナで活性することができるのが、ヨガの最大の若返り効果の秘密といえます。そんなヨガのアーサナのなかで若返りポーズの代表といえば「ハラアーサナ(鋤のポーズ)」が有名です。

このポーズは、仰向けのでんぐり返しのようなイメージで、脚を持ち上げ頭の向こうに足先をつけて呼吸をするポーズです。背骨の柔軟性がなければ脚をお尻より上に持ち上げることは一苦労でしょう。

しかし膝を胸に抱えゴロゴロと上下に背骨をローリングするだけでも背骨の柔軟性は徐々に取り戻せます。それによって内臓も柔軟になります。背骨のなかや両サイドを通る神経系も活性されます。

脚が頭のほうに持ち上がるころには、腹部の余計な贅肉はなくなり、腸の蠕動運動が適度に刺激されるため便秘とも無縁になるのです。さらに頭の向こうに足先が着くと、首の後ろが十分に伸び、喉のところにある甲状腺が刺激され甲状腺ホルモンの分泌が促されるといわれます。

甲状腺ホルモンは体温、代謝、大脳(脳代謝)、コレステロールの調整、脂肪燃焼などに関わるホルモンであり、アンチエイジングクリニックでは「甲状腺ホルモン補充治療」という方法まであるほど重要なホルモンです。ハラアーサナで頸椎を心地良く伸ばし甲状腺を刺激することがアンチエイジングに効果的であることはイメージしやすいのではないでしょうか。

なぜヨガで若返るのか?あまりにも理由が多過ぎて説明するのが逆に難しいほどです。ただアーサナに関して説明すれば、普段動かすことや意識できない部分も含め全身を活性し、特に背骨の柔軟性を保つことが若返りにつながるといえそうです。


美女ダイエット&メソッド:
その@ 美女と穀物の関係〜世界の美女は白いものを食べていない
そのA 月のリズムで美女になる〜月が導く「排泄・浄化」に最適な期間
そのB 美女を創る「時間美容学」〜朝の過ごし方が決め手
そのC ヨガで若返り〜3つのポイント、若返りのポーズ